Reactはユーザーインターフェース(UI)を構築することが得意な、世界的に人気のJavaScriptライブラリ。日本国内でも導入する企業が年々増えており、将来性のあるスキルとして注目が集まっています。

そのためReactを解説した本や入門書も年々増加。Reactを学習したい方にとって自分のレベルに合った参考書を選べるようになりました。

しかしながら、初学者にとっては「どれが自分のレベルに適した書籍なのかわからない」ということが最大の悩みですよね。そこで、本記事ではReactの学習に役立つ書籍を初級・中級・上級のレベル別に分けて紹介していきます。

初学者が本を選ぶポイント

諸学者が本を選ぶポイント

プログラミング学習を書籍で行うメリットは「低コスト」「移動時間など時間を活用できる」「信頼性が高い」「書籍によっては環境構築方法も記載」など多く挙げられます。

反対にデメリットは「わからない点を質問できない」という点。Reactに限った話ではありませんがプログラミングを独学する際の大きな壁であり、内容が理解できずに挫折してしまう人が少なからずいるというのが実情です。

そこでまずはReact初学者が参考書籍を選ぶ時の4つのポイントをお伝えしていきます。

自分のレベルや目的に合っているか

何事も基礎が大事。それはReact学習においても同じです。書籍には入門から上級レベルまでさまざまなものがあり、その内容はかなり異なります。

初学者の場合、自分のレベルや目的に合った入門書を選ぶのがおすすめ。JavaScriptがある程度分かるからといっていきなり中級以上の書籍を購入すると内容が分からずに学習が思うように捗らないということになりかねませんので内容をしっかり吟味することが重要です。

最近出版されたものか

プログラムの世界は日進月歩。Reactも例外ではなく数年で書籍に係れている内容が通用しない、ということも起こりえます。

また、同じ書籍でも改定されて新版が発行されている場合がありますのでできるだけ最新の発行日、版数の本を購入するようにしましょう。

手を動かして学習できるか

学習において読む(インプットする)だけでなく、実際にコードを書く(アウトプットする)ことで知識は定着していきます。そのため、React初学者は実際にコーディングしながら読み進めることのできる本の方が、習熟度が高くなる傾向にあります。

また、自分が作りたいものに近いサンプルが記載されている本を選ぶというのも1つの手。学習のモチベーションアップにもつながるのでおすすめです。

ネットのレビューやプレビュー

書籍購入にあたりネットのレビューを見ることもポイントの1つ。実際に読んだエンジニアの声は自分が求めているレベルと内容を満たせるかどうかを判断するある程度の基準になるでしょう。

また、書籍によっては序盤をサンプルとしてプレビュー公開している場合もあります。読みやすさも学習を継続するうえで重要な要素ですので、一度サンプルを見ることをおすすめします。

React初級者向け

React.js & Next.js超入門 第二版

著者 掌田 津耶乃
出版社 秀和システム
発売日 2021/02/27
ページ数 460ページ
定価 3,300円
電子書籍 あり

JavaScriptの入門書を読み終えた方向けにReactを使って開発する方法を解説した入門書の第2版。新バージョン17対応、新しい周辺ツールやデータベースサービスに対応した内容に刷新しています。

サンプルコードが記載されているのでコーディングしながら読み進められます。手順を可能なかぎり省略せずに丁寧に説明されており、React初心者の最初の1冊としてぴったりな一冊です。

作りながら学ぶReact入門

著者 吉田 裕美
出版社 秀和システム
発売日 2017/09/16
ページ数 220ページ
定価 2,200円
電子書籍 あり

タイトルの通り、簡単なじゃんけんアプリを作りながらReactを学べるのが特徴。参考書というよりは演習の側面が強い書籍です。

ある程度JavaScriptを理解していることを前提に書かれているので、プログラミング未経験者にはあまり向きません。すでにフロントエンド開発に携わっていて、手を動かしながら学習したいという方にはもってこいの書籍です。

Reactハンズオンラーニング 第2版 Webアプリケーション開発のベストプラクティス

著者 Alex Banks、Eve Porcello
出版社 オライリージャパン
発売日 2021/8/6
ページ数 368ページ
定価 3,740円
電子書籍 あり

0からReactを学ぶ方に向けて書かれた本書。実際に動くコンポーネントを作りながら最新のReactの記法について解説しつつ、最新のツールやライブラリも紹介するなど系統だって学べるのが特徴です。

ただ、Amazonレビューにもあるように、ハンズオン(体験学習)というよりはJavaScriptの解説からReact全体の見識を深めるような書籍といえるでしょう。

モダンJavaScriptの基本から始めるReact実践の教科書

著者 じゃけぇ(岡田 拓巳)
出版社 SBクリエイティブ
発売日 2021/9/16
ページ数 272ページ
定価 2,860円
電子書籍 あり

オンライン講座「Udemy」のReactコースで最高評価を獲得した著者が、初学者と実際に話す中で気づいた挫折ポイントを意識した構成になっています。

丁寧な解説と現場のシチュエーションにそくしたストーリーで技術イメージを掴めるのが最大の特徴で、実務でReactを使う際の入門書として最適です。

React中級者向け

入門 React コンポーネントベースのWebフロントエンド開発

著者 Frankie Bagnardi、Jonathan Beebe、Richard Feldman、Tom Hallett、Simon Hojberg、Karl Mikkelsen
出版社 オライリージャパン
発売日 2015/4/3
ページ数 280ページ
定価 2,860円
電子書籍 あり

2015年に発行され、今なお人気のある参考書。サンプルアプリケーションを用いてReactの本質を理解する内容になっており、基礎的な知識を学んでいることが前提です。

タイトルに入門とありますが、実践的な内容が豊富なのが特徴。アンチパターンからソースコードの書き方が学べるなど、Reactでアプリを作れる中級エンジニア向けの1冊です。

いまどきのJSプログラマーのための Node.jsとReactアプリケーション開発テクニック

著者 クジラ飛行机
出版社 ソシム
発売日 2017/7/26
ページ数 400ページ
定価 3,740円
電子書籍 なし

ReactとNode.jsをベースに、さまざまなフレームワークやライブラリ、ツールを組み合わせてWEBアプリ、スマホアプリ、デスクトップアプリを作りながらさまざまなライブラリやツールの使い方を解説しています。React開発を実践的・網羅的に紹介しているので、中級者必携の参考書です。

React入門 React・Reduxの導入からサーバサイドレンダリングによるUXの向上まで

著者 穴井 宏幸、石井 直矢、柴田 和祈、三宮 肇
出版社 翔泳社
発売日 2018/2/19
ページ数 312ページ
定価 3,740円
電子書籍 あり

Reactの基本から応用まで実践的に学べる初級者~中級者向けの書籍。Reactを用いた開発が初めての方でも安心して入門できるようインストールの解説やコードの説明がある一方でUI/UX・テスト・デプロイなど本格的にReactを学べるのが特長です。

Reactを使うための基礎知識や方法だけでなく現場で活用できる内容まで網羅されているので、これからWEBアプリを作成する方にもおすすめです。

React上級者向け

React開発現場の教科書

著者 石橋 啓太
出版社 マイナビ出版
発売日 2018/3/23
ページ数 336ページ
定価 3,839円
電子書籍 あり

タイトルの通り、React開発現場で役立つ知識とノウハウを習得したいエンジニアのための実践書。React + Atomic Designの導入によるコンポーネントの設計から実装までをUI開発の視点から解説しています。

Reactと周辺の技術を把握するのに最適な中級~上級者向けの内容で、現場に1冊は置いておきたい書籍です。

おまけ

Android/iOSクロス開発フレームワークReact Native入門

著者 掌田 津耶乃
出版社 秀和システム
発売日 2018/10/20
ページ数 390ページ
定価 3,300円
電子書籍 あり

最後におまけで1冊ご紹介。Reactの思想を受け継いだAndroidアプリとiOSアプリを同時に開発するフレームワーク「React Native」のやさしい入門書です。興味のある方はぜひご一読を。

まとめ

Reactを学習するのにおすすめの本をレベル別に紹介してきましたが、あなたのレベル・目的に合った入門書・参考書は見つかったでしょうか。

これからReactにふれるという初学者の方は、入門書で概念や基礎をしっかりと身に着けてからステップアップしていくことが大切です。そのためにもしっかりとリサーチして自分に合った内容の書籍を見つけてくださいね。