ReactはJavaScriptフレームワーク・ライブラリの中でも世界的に人気があり、日本での人気も高まっています。
近年のフロントエンドエンジニア求人からもわかるように、Reactスキルのニーズが急拡大していることが分かります。

今回は、React初学者向けに分かりやすく解説していきます!

React とは?

Reactとは

引用元:https://ja.reactjs.org/

ReactとはJavaScriptライブラリで、Webアプリにおけるフロントエンドの部分をコンポーネントベースで構築するよう設計されたライブラリです。

React は、2011年にFacebook社(現メタ・プラットフォームズ社)によって開発されました。扱いやすさと、保守性に優れており、多くの有名企業でReactは採用されています。

Reactはオープンソースのライブラリとして公開されているため、世界中で日々アップデートがされています。
他にJavaScriptで有名フレームワーク・ライブラリでは、 Angular・Vue.jsといったものがあります。これらを3大フレームワーク・ライブラリと呼ばれています。

Reactでできること

Reactでは様々な開発が可能です。
代表的な例として下記があります。

Webアプリ開発

Reactに一番相性がよく使われています。仮想DOMを利用しているため、画面表示が非常に高速です。

また、コード・ファイルの管理性に優れているので、大量のファイル・複数人開発が必要な大規模Webアプリやサイト開発でも開発のしやすさに定評があります。

Reactは、SPA(シングルページアプリケーション)として動くアプリケーションを開発可能です。
SPAとは、本来アプリの画面などを更新する際に、アプリ全体を更新しなければなりませんが、SPAはコンテンツがそれぞれ独立しているため、一部分だけを更新させることができます。

Reactは、「ページの一部のみを常に最新の状態として維持する」という処理を得意とするので、頻繁に更新を行うSNSなどのアプリでも、非常に軽い動作を再現することができます。

ネイティブアプリ開発

ネイティブアプリ開発にはJavaやSwiftを用いることが多いですが、Facebook社が開発したクロスプラットフォームアプリケーション開発用フレームワーク「React Native」を使用することで、様々なプラットフォームに対応したネイティブアプリ開発が可能になります。

React Nativeは記述がCSSと似ているので、ある程度のコーディングスキルがあれば、開発に携われることも魅力のひとつです。

VR開発

VR開発は主にUnityを活用したゲーム開発を行いますが、ReactはWebベースのVR開発「React 360」で行うことができます。

React 360は、ウェブブラウザ上で360度のVR空間を表現するWebVRと呼ばれる技術を利用しています。ウェブ開発環境があればVRアプリを作成できるため、Unityで開発するVR開発より、手軽に開発を始められます。

JavaScriptを扱う方だと、Unityはあまりイメージが湧きずらいかと思いますが、React 360を使うことでフロント側を扱うエンジニアもVRを身近に開発できることが大きなメリットです。

Reactの特徴・メリット

ここでは、Reactの何が優れているのか特徴について解説します。

Webページの画面表示を高速化

Reactには仮想DOMという技術が使われており、通常Webページを更新する際に、ページ全体が更新されるところ、Reactを使うことで、更新された箇所のみを変更することができます。

そのため、他のフレームワークで作成したWebページよりも高速で表示を切り替えることが可能です。

JavaScriptの基本構文でコードが書ける

ReactはJavaScriptのライブラリなので、JavaScriptを理解していれば、Reactの習得は比較的簡単に可能です。現代のフロントエンドにおいて、JavaScriptは必須といっても過言ではないので、JavaScriptを理解している人工は多いのではないでしょうか。

ライブラリであるので利用しやすい

現代での開発では、フレームワークを用いることが一般的です。
フレームワークもさまざまな機能が用意されており、簡単なコードでその機能を利用できる点ではReactのようなライブラリとよく似ています。

しかし、フレームワークは一種の開発環境で、最初にどのようなフレームワークを利用するかを決めておく必要があり、開発途中でフレームワークが用意していない機能を利用する必要が生まれた場合、自作をするしか方法がありません。
途中でフレームワークを別のものに変更するということは、開発を最初からやり直すことになります。

スマホアプリにも拡張ができる

ReactにはReact Nativeというモバイルアプリケーションを開発するためのツールがあります。これは、JavaScript+Reactで書いたウェブアプリを、iOS、Androidで動かすようにできるフレームワークです。

スマホアプリを開発にするには、iOSではSwift、Objective-Cなど、AndroidではKotlin、Javaなど、それぞれ異なる言語で別々に開発をする必要がありました。

しかし、WebアプリをJavaScript+Reactで作成し、それをReact NativeでiOSアプリ、Androidアプリに転換することで、開発環境をひとつに統一し、Web、iOS、Androidの3つを同時に開発していくことができるようになりました。

Facebookが主導して開発している

2011年にFacebook社(現メタ・プラットフォームズ社)が開発したReact.js。

Facebookは時価総額世界7位を誇る大企業です。なのでReact.jsの開発が急に終了するリスクが極めて低いでしょう。

FacebookはReact.jsの開発を積極的にバージョンアップを行っており、Reactで開発している企業も増え続けており、今後世界のスタンダードになる可能性を秘めています。

Reactの活用事例

では、実際にReactを用いて開発された事例を見ていきましょう。

Instagram

引用元:https://www.instagram.com/

若者を中心に利用者が増え続けているInstagram。日本でも馴染みがある方は多いのではないでしょうか?

InstagramはReactNativeで開発されたアプリです。SNSのような機能がシンプルなアプリであればReactNativeでも大規模のアプリ開発を行うことが可能です。

Airbnb

引用元:https://www.airbnb.jp/

Airbnbは宿泊施設を貸し出すCtoCプラットフォームです。
AirbnbもReact Nativeを使用して開発されています。

こちらもWeb、iOS、Androidと複数のプラットフォームで開発されているため、React Nativeとの相性がよいと言えます。

Skype

引用元:https://www.skype.com/ja/

無料オンライン通話で代表的なSkypeでもReact Nativeを使用して開発されています。通話機能があるアプリもReact Nativeで開発可能です。

WIX

引用元:https://ja.wix.com/

急成長中の、誰でも簡単にWebサイトを作成可能なWIXでも、ReactNativeで開発されています。

また、WIXはReactのライブラリ開発にも積極的に行っており、react-native-navigationなどのReactNativeのライブラリを複数開発しています。そのため、世界的にもReactNativeの主要開発チームとなっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、JavascriptのライブラリであるReactについて特徴や導入事例についてご紹介しました。

Reactは表示動作が早くSPAの開発が可能です。また、WebだけではなくiOS,Androidなどマルチプラットフォームでの開発が可能ですので、このライブラリを使いこなすだけで、多くのアプリ開発がJavascriptで取り組むことができるので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?